備 忘 録

しょうもない雑記

「Real」に心震えて生まれた愛しさ

 

 

flumpoolのアルバム「Real」が発売となり、この楽曲すべてを聴き終えた今、私の胸に溢れんばかりにあるflumpoolへの愛しさと好きを忘れたくないので、ここに書き記すこととする。

 

個人的な感想と空想までもが入り交じった考察なので異論はもちろん認めるし、読んでくださってる方がいたら話半分で読んでほしい。笑

 

 

 

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まず、全体を通して感じることは、素直にflumpoolが音を楽しんだ(楽しみたいという希望も含む)ことでできたアルバムだと思うし、そのことがとてつもなく嬉しい。

 

最後に詳しくは述べようと思うが、flumpoolはポップスの王道バンドというレールを素直に走ったり、そこから外れることでその形を成してきたバンドだと思う。

 

そのためflumpoolの音楽の多くは、「flumpoolとは」というお題に対してのテーゼとアンチテーゼが彼らの感情と共に変遷し、形成されてきたと認識している。

 

しかし、今回はその固定概念を取っ払ったことで生まれた「Realなflumpool」が心のままに紡いだアルバムだと私は思う。

 

過去の楽曲達、flumpoolのバンドとしての道のりがあるからこそ、今回、心のままに紡がれた曲達が愛しく、心の底から沸き起こる温かな興奮と幸福感で胸がいっぱいになった。

 

そんなとめどなく溢れるこの感情の勢いのままに1曲1曲について語らせてほしい。

 

 

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M1. 20080701

20080701

20080701

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 曲というかバスを降り、一息をつくSE。

次のNEW DAY DREAMERの1番2番のAメロの歌詞とリンクさせているとわかった瞬間、鳥肌がたった。

 

ここから続く2曲のNEW DAY DREAMERとネバーマインドはどちらもそれぞれで成り立つし、独立してメッセージを感じるけれど、頭3曲繋げることでflumpoolのことを表現してる、つまりRealってことね!とわかって、3曲目まで聴きながら感嘆のため息がこぼれ、ネバーマインドが終わる頃にはこのエモさに唸っていた。

 

めちゃめちゃいい!

あぁ、もう、天才ですよ…

わたしゃ、既にお手上げですよ(誰)

 

 

M2. NEW DAY DREAMER

NEW DAY DREAMER

NEW DAY DREAMER

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前述のとおりSEがあるから際立つ、上京したてのflumpoolが夢に多少の不安も持ち合わせながらも期待と希望で東京に降り立ったことを表す曲と歌詞。
ド頭の”AM5:00のバスターミナル”で「ハッ…!これは…」とSEとの関連性に気付いた時にはこの演出の良さに頭抱えた。

 

EDMはFREE YOUR MINDとか辺りで取り入れてはいるけど、ここまでエレクトリックでありながら、ポップな仕上がりなの初めてな気がする。

ドラムのキック音が気持ちよく、高揚感があってすごく好き。

(ちなみに音楽ド素人なので変なこと言ってたら「フン、無知め」と心の中で笑って手にお持ちの石を投げずそっと下に置いてほしい 笑)

 

そしてこの曲、まさかの作曲が(多保さんとの共作ではあるものの)山村隆太ですよ…

36℃というクソ重曲(やめろ)作って、ファンクラブイベントでは少し切ない楽曲選びがちなボーカルさんがこんなに希望に溢れた曲かけるなんて泣いちゃう…。

 

おそらくこのアルバム内での立ち位置としては当時のことを歌ってる歌と捉えていいのだけど、これは今のflumpoolの気持ちでもあると私は思う。

希望だけじゃない現実も知ったflumpoolが今、これを昔話じゃなく現在の物語としても歌えるの最高すぎて頭抱える…

ファンとして嬉しすぎるだろ、本当に色々あったからこそ12年経って原点の頃の気持ちに戻れるのカッコよくないか…?

あ"ぁ"ー、好き!!!!

 

あと最初の歌詞で"車窓"と書いて「まど」と読ませている(元気さん、こういう違う読ませ方するの嫌いと言ってたけど 笑)のすごいニクい演出だなと思ってて。

おそらくWhat's flumpoolの「車窓」からの続きの歌詞の世界なんじゃないかと…。

(まぁ、あれは列車を連想させるけど実質はバスだったのではと睨んでる)

 

これが私の予想通りだとしたら、もしやツアーに「車窓」入ってくるかもしれないと期待する「車窓」大好き芸人の私

(「世界中の傘を君に届けたい」ってなに!?優しさ天井知らずかよ…天才か!?)

 

 

M3. ネバーマインド

ネバーマインド

ネバーマインド

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今回のアルバムの中でわりといわゆるflumpoolっぽいバンド曲なのかなとは思う。

 

ここではNEW DAY DREAMERに反して、目を背けたい現実の苦しみや葛藤の中での希望と決意が描かれている。

発声障害により活動休止を余儀なくされ、本気で辞めようとまで考えた隆太くんがこの歌詞を仕上げたことを思うと、涙腺崩壊(号泣)

 

個人的にはAメロ(と呼んでいいのかわからないけど)の歌詞がグッとくる。

 

“流れ作業で分別てゆく夢 声もなく消えてった本音”(1番)

これは私の勝手な推察だけど、復帰ファンクラブツアーで隆太くんが「辞めて何して生きていくかとかも考えたし…」というようなことを言っていたので、これかあれかと考えて、歌いたいという気持ちに蓋をしていたころをリアルに書いているのかなと思う。

 

“不甲斐ない今日が無意味に捨てられる ゼロに潜在んだ無限の伸びしろ”(2番)

これはメンバーで練習しても、声が出ない日々のことを書いていると思われる。
活動休止中のブログで隆太くんが一歩進んではマイナスになったりを繰り返していたもどかしい状況の中、ゼロが無駄じゃないって話をしていたことを思い出した。
(正直、急にポジティブになりすぎて変な壺とか買ってないよね…?ってファンが心配しだしたのは今となっては笑い話w)
真面目に話すと、隆太くん自身が自分をダメだと否定しても、その現実を否定せずにありのまま受け入れてくれるメンバーがいたから、逃げても否定しても変わらない現実を隆太くんも受け入れて前を向くようになったのかなとは思う。

 

隆太くんの実体験が反映されているからこそ、グッとくる歌詞でもあるのだけど、こういう心にある夢に蓋をして、新たな夢を探しているようなフリをして本質から逃げてみたり、自分のダメさ加減に落ち込む日なんて誰しも経験することじゃないだろうか。

 

そんな日常に転がる挫折の中でも、単純に真っすぐ自分や夢と向き合い、逃げたりすることで解決できないとわかりきっている現実に立ち向かうために奮い立たせる歌詞に共感するとと共に少しだけ踏ん張る勇気がもらえる気がする。

 

少なくとも私はそうだった。

 

発声障害を乗り越え、今も闘いながら復帰した隆太くんが歌うからこそ、隆太くんが紡ぎだした明日への「ネバーマインド」は嘘でも綺麗ごとでもなく人の心に届く曲になっていると思う。

 

あと歌詞についてはもう一つ、自分を「君」と形容したの珍しい気がする。

それも「君」をダメな自分や逃げている自分で例えているのは。

 

私はこれが地味に嬉しかった。

隆太くんの歌詞の「君」に向けられるものは形は様々であれ、愛情だから。

歌詞とはいえ、これは明らかに隆太くんの投影だと思う。

 

こっからは偏見の塊で書くけれど、隆太くんは周りの人やファンに対して真っすぐで愛情を持ってくれている人だと思う。

その反面、自分には刃を向け続けて、傷ついてもいいから君を守るとでも言いそうな程であったし、そうやってずっと一人で抱えて誰にも言わずに来たから突然の活動休止となったわけで。

 

そんな隆太くんが、逃げ出したくて辛い現実の中、心の本音に蓋をせずにこの歌詞では真っすぐに向き合い、無理に笑顔をつくらなくていいと、ダメな自分にも愛情を持ってくれた。

 

こんなの嬉しくて仕方ない。

 

隆太くんはライブMCで「自分を大事に」「明日も前を向いて」ってそれこそRe:imageツアーでよく言っていた。

あれは今思えば、それができずに苦しむ自分へのメッセージでもあったのかもしれない。

あの時、自身で言葉にしても隆太くんの心に届かなかったそのメッセージは活動休止を経て、隆太くんの心に届き、曲となった。

もうそれだけで私は胸がいっぱい…。

(BGMで小田さんの「言葉にできない」をかけてほしいレベル)

 

出だし3曲目までで、この満足度。

flumpoolというバンドの成長が描かれすぎていて、これを傑作と呼ばずになんと呼ぶの…。

flumpoolのRealが十分に描かれていて、満腹寸前ぐらいにはなった。がアルバムは続くし、私の長い鑑賞文も続く。笑

 

 

 M4. ディスカス

ディスカス

ディスカス

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ここにこの曲持ってきてるのがこのアルバムのいいところで、おそらく3曲で序章というかflumpoolの物語を示したところで、そんな彼らがつくりたい曲つくりましたよ、はいドーン!と言わんばかりのこの曲。

 

まさかのR&B。

flumpoolの作曲を主に担当してきた阪井一生はわりと彼なりのマイブームがあって、その時々にどんな音楽を聴いていて、何が好きなのか、どういうのを作りたいのかはなんとなくだが伝わってくる。

なので、正直この手の音楽に手を出すと思わなかった。

最近のJ-POPではあいみょんだったり髭男とかはR&B好きなんだろうなというのは感じるけど、勝手にかずくんはあまりこういう曲調を好んで作曲するタイプだと思ってなかったので衝撃にも近い驚きだった。

 

でも、これがまた絶妙にイイ。

ギターから始まり、音は重ねるというより引き算したようなシンプルなつくり。

あと、休符がめちゃめちゃイイ!

イントロからAメロの休符が効いてるからこそ、Bメロがまとわりつくような絶妙な色気を放ってる、天才。

 

そして、山村隆太のいいところが出まくってる。

隆太くんは歌い方、声質、他にも微妙に昔から変わってきてはいるものの、気怠さがありながらも爽やかさもあり、どこか切ない色気のある声が変わらずにいいところだと個人的には思ってる。

その色気が存分に発揮されて溢れんばかりのこの曲。

 

阪井先生、あんた天才だよ…

ありがとう、こういう隆太くんの声が聴きたかったんだよ、大正解、1極点。

 

そして歌詞なんだけど、、、

叶わない恋かくの好きだよねー!!!!笑

そういうとこ大好き!w

35歳になってもまだまだ弄ばれる歌詞書いてる隆太くんたまらんわ!!!好き!!!

ハッピーエンドもいいけど、やっぱり隆太くんの声は切なく、それでも強く聴こえるから一生拗らせた恋書いててほしい 笑

 

これに関しては、ライブの時の元気さんの演出も気になる。

映像とか合わせたらめちゃめちゃ素敵になる予感しかないので、早くライブ行きたい。

 

このブログの執筆中にリリックビデオが出ましたが、私とは若干の解釈違いでした…笑

いや、あれはあれでよいのだけど、あんなポップじゃなくて、それこそグラフィックというよりはリアルな写真で(金魚とか女の人)明朝体のイメージだったし、色は赤と黒だった(知らんがな)

 

 

M5. 不透明人間

不透明人間

不透明人間

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 これまた意外な曲。

イントロの音が何といえばよいのか不安感を煽る音だけで構成されたかと思えば、サビはわりとキャッチーなバンドサウンド

かずくんの引き出しにこんなのあるなんて聞いてない、めちゃめちゃいい。

今回、本当にかずくん天才すぎて最高なんだよな…

 

歌詞はこれまた隆太くんの投影のように感じられて苦しくもあり、グッとくる。

特にこの一節がたまらなく好き。

 

"なくした声は取り戻せないんだ それでも生きてたくて 君を探しているんだ"

 

休止の話をするまで、一人で堪えてきた隆太くん。

本当は言いたくて、楽になりたくて、消えてなくなってしまいたかった。

なのに現実的にそうなったら、楽になるより、消えてなくなるより、生きていたい、存在していたい。

だから、なくしたものもあるし、綺麗なままではいれなかったけど、そんな過去も傷も抱えて「ここにいるんだ」と叫んでいるのよ…

 

あ"あ"あ"あ"あ"ぁぁぁあ!!!!良すぎる!!!!

絶望を知ったからこそ、ダメでも楽でなくても傷ついても存在していたい。

めちゃめちゃ人間だよ、不透明人間だよ…(号泣)

こういう美しい言葉の中にあるflumpoolの人間臭さ大好き…

 

最後の"この声で"も胸がギュッとなる。

 

「なくした声」じゃない「この声」は少しだけ切なく、けれど否定でも諦めでもなくて、静かに強くある覚悟を感じる気がして、すごくいい。

 

「現実」をそのまま受け入れるって、言葉にすれば簡単だけど、簡単じゃない。

 

でも、この曲からは綺麗ごとじゃなくて、葛藤や迷いでも後悔でもなく、ありのままの現実を受け入れた覚悟や決意を感じる。

 

強いのに嫌味じゃない、真っすぐにかっこよくて胸がギュッとなる曲。

 

好きだ…どうしよう、好き(語彙力の崩壊)

 

 

M6. ちいさな日々

ちいさな日々

ちいさな日々

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これ最初に聴いたとき 、本当に感動した…

 

初期のflumpool的良さを残しながら、アレンジを壮大にしたわけでもなく、むしろシンプルな爽やかバンドサウンドなのになんか新しい。

何がいつもと違うと言われると難しいけれど、わりと緩急や休符とかを大事にしてるような気はする。

 

そもそも個人的にサビ始まりが好きなところはあるにしろ、感覚的に「これ好き!」となった曲。

曲のイメージでいうとこれまでの曲ならば「今年の桜」のような感じに近いかもしれない。

たぶん私は隆太くんの声が好きでflumpoolを好きになったから、隆太くんの声がわかりやすく、ド頭から心にズドンとくる感じが好きなんだと思う。

 

歌詞も情景がメインで、映像的であり日常の匂いや音がする中でずっと風が通りぬけているような曲。

初期曲はわりと情景的なものが多かった感覚だけれど、最近はメッセージ性の強い楽曲が多かったので、個人的にはこういうの欲しかった!とかゆいところに手が届いた感覚。

 

これにタイアップがついているというのも、「かくしごと」の世界観も絵のタッチもめちゃめちゃマッチしてるのもすごく嬉しくて、心の中で「キターーーーーーーーー!!!!」という感じだった。

 

もうなんかタイアップのお話くださった方も世界もすべてありがとう…涙(誰)

 

 

M7. 初めて愛をくれた人 

初めて愛をくれた人

初めて愛をくれた人

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ここに個人的結婚式で流したいflumpool三大ソングが爆誕したことをお知らせします

(結婚とは縁遠い暮らしをしているのは置いておこう←)

1. two of us

(入場 or ケーキ入刀で)

2. 今日の誓い

(お色直しの入場、本当は新郎が新婦に読む手紙のBGMにしてほしい)

3. 初めて愛をくれた人<NEW>

(両親への手紙タイムにオルゴールで)

 

よすぎる、なんだこれ、私する予定無いから誰か使っていいよ!←

 

おふざけはさておき、この曲良すぎて泣く。

ライブで聴いたら確実に泣く。(予言)

 

MY HOME TOWNとかで一応故郷だったり家族に向けたメッセージはこれまでに歌ってたりするけど、こんなに踏み込んで「親」というテーマに絞って書いているのは初めてで、なんか意外だった。

 

隆太くんってすごいシャイだし、歌では雄弁に語るけど、あまり大事なことを言葉にしないタイプなんだろうなというか、一生反抗期みたいな感じしません?(ド偏見)

 

だからこそ「大きくなって…(涙)」みたいな勝手に隆太くんの親になって感動した…(何目線だよ)

 

そういうの抜いても単純に、年齢を重ねれば重ねる程、自分の至らなさを自覚すればする程、「親」のすごさを知る。

 

子供を生んだことがないので想像でしか言えないけど、たぶん親の愛を素直に受け止めて、それを「幸せ」と言えることが親にとっては「幸せ」なんだと思う。

 

私は反抗期というか劣等感と自尊感情の低さから、お金をかけて高校に通うこと、大学に通うこと、出来の悪い娘(自分)が生きていることを「親に迷惑をかけている」という風に捉え罪悪感を心の隅に飼いながら生きてきて、「親の愛情」を「幸せ」と捉えられないとんでもない親不孝者だったので

”心から幸せと言い切れるよ あなたの子供に生まれたこと”

という歌詞が刺さった。

 

今は親の愛ぐらい素直に「ありがとう」「幸せ」と受け取る練習をしている最中。

 

未だにできてないところもあるけど、これが少しだけ自分も親も大事に愛することだと思う。

 

とは言っても言葉にするのは難しいので、これシングルカットして母の日とか父の日に売ってほしい。

 

あ、電子で送り付ければいいのか…うむ、検討しよう(たぶんできない←)

 

 

M8. 勲章

勲章

勲章

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 山村楽曲2曲目。カントリーっぽいって言えばいいのかな?

2曲でわかる

隆太くん、明るくなったね、嬉しい…(涙)

曲全体に溢れる温かい曲調と等身大の歌詞がすごくいい。

 

"醜くても進むのさ"

"格好つけてばかりのあの日に手を振って 弱くても進むのさ"

 

上の歌詞がアルバム通して山村隆太という人の「Real」なんだろうなと思う。

不透明人間でも書いたけど、醜いことや弱いことを諦め悲観するのではなく、受け入れ前を向く強さを手に入れた隆太くんの喜びを感じる。

 

伝えたいことは一貫して同じではあるけれど、この曲は特に過去に対して具体的に思いを馳せていて、もしかしたら隆太くんにとって上京するよりずっと前の過去は綺麗すぎて、懐かしく、縋りたく、戻りたいものだったのかな…

 

それが変化して、あの時はあの時でよかった、そういう良い過去もダメな過去も生きてきたことすべてが「勲章」と言える「今」なのかなと。

 

この曲を聴きながら、このアルバムでずっと歌われてきたことではあるけれど、それでも心にじんわり温かく広がってく感覚があった。

 

あったかい…、カイロかな…、おふろかな…

 

よかった…

隆太くんの、flumpoolの未来がこんなにあったかくて、強くて、眩しくて…

 

 

M9. 素晴らしき嘘

素晴らしき嘘

素晴らしき嘘

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復帰後からかずくんのつくる曲はイントロや音のシンプルさが特徴的になってきたけれど、それが顕著な曲と思う。
 

イントロとAメロがシンプルだからこそのサビのバンドサウンドの強さというか、静と動がすごく感じられる。

 

ドラマのタイアップとなったこの曲だけれど、最終回の最後のシーンですれ違うケイトと尾高さんをバックに流れる「素晴らしき嘘」は格別なので、見てない方はhuluで(回し者)

 

この歌詞はどこを取っても共感するし、全部いい歌詞。

SNSが発達して、色んな人が簡単に世界に言葉を放てる今だからこそ、この時代にちゃんと響いてほしい曲。

 

言葉を大事にして、言葉によって傷つき、救われてきた隆太くんだからかけたのかなと思う歌詞。

 

私が好きな部分はサビのところ

 

"本当のことはいつでも あなたと僕の中にある"

"「大丈夫」とおどけて笑う あなたの優しき嘘に 気付いてるから救われるんだよ"

 

この歌詞を聴くといつも「メンバーの優しい嘘に救われた」と話す隆太くんを思い出す。

 

練習しようとしても声が出ない。

「よし、今日は帰ろう!笑」と笑って話したメンバー。

 

これまでflumpoolは幼馴染3人がいるというのもあって、相手にわかりやすく愛情を表現することもそれに気づくことも少なかったんだと思う。

 

おそらく活動休止前は隆太くんの背負っているものに踏み込まないことがメンバーの優しさだったし、休止中も変わらず普通でいることがメンバーの優しさだったんじゃないかな、私の憶測でしかないけど。

 

隆太くんが立ち止まったことでその優しさに気づいた。

 

優しい嘘はつく人だけじゃなくて、受け取る人がいるから成り立つんだよね。

 

言葉じゃない思いを伝えたり、受け取る関係に愛が生まれるんだろうな。

 

flumpoolがそれをできる関係性で今いれていることに、心がじんわりあったかくなる。

 

よかったなぁ…ほんとに。

歌詞の世界観とは別に、ファンとしてはそういう風に思える曲。

 

 

M10. ほうれん草のソテー

ほうれん草のソテー

ほうれん草のソテー

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これは好き。かずくん天才(n回目)

ベース音めちゃめちゃ良すぎん?

元気さんが避けてきたと話すスラップが効いていて、本当に好きすぎる。

 

あと大サビ前の休符のタメ、最高すぎる…

"バカになれるんだ"で他の音も入ってきたときの私のテンションうなぎ上り

 

ライブでやるのがとにかく楽しみでしかない。

 

絶対元気さんカッコいい…。

 

間奏のギターとベースのかけあい、めちゃめちゃ好きなので2回しぐらい長めでやってくれ(←)

 

歌詞もこういう肩の力の抜けた青春の1ページを描いたみたいなの書いてほしかった!

隆太くんが昔をふり返ると切なくなりがちなんだけど(笑)、この曲は同窓会とか地元の友達と話して昔話している楽しさと懐かしさだけがある曲。

 

いやぁ、本当に隆太くん明るくなったなぁ…(しみじみ)

 

「ほうれん草のソテー」っていうのもいい

安く済ませて、なんとかファミレスに居座ってだべる時間の象徴。

振り返ると猛烈に懐かしくて食べたくなる味。

 

歌詞カードの見開きの半分がかずくんに落書きする元気さんとそれを笑ってる隆太くんと誠司さんの写真なのもいい。

 

「音を楽しむ」ということを曲でも歌詞でも感じてめちゃくちゃ好き。

 

コンセプトのあるアルバムだとなかなかできない曲だったかもしれない

今のタイミングで聴ける曲なのかもと思うと、Realのツアーだけは絶対やってほしい

 

 

M11. アップデイト

アップデイト

アップデイト

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エフェクトがかかったひずむ系の音でゴリゴリロックなバンドサウンド

ゴリゴリなのにシンプルでギター音が目立つめちゃめちゃカッコいい曲。

このリフすごいカッコいい、好き。

 

歌詞については倦怠期を打開したい人の気持ちを歌ったラブソングなのかなと思ってた。

 

がしかし、ライブで聴くことを想定したときに「君」をファンとして想定すると…

 

やばいやばいやばい!!!!松潤じゃないよ←)

はっ、あ、そういうことかもしれない、だからこんなゴリゴリなのか…!?

え、、、好き…(トゥンク)

 

"ちゃんと連れいくよ 新しい色の世界 最初で最後の今を アップデイトして 僕をみててよ"

 

見る!一生見てる!!穴が開くまで見る!!!(黙れ)

 

え、もうflumpoolが「俺らの今を見とけよ、アップデイトしていくからずっと見とけよ」としか聴こえなくなった(都合のいい耳)

 

いや、万が一でもそうだとしたら好きすぎて無理、苦しい、助けて…

※私の勝手な憶測と妄想です。

 

違ったとしても、そう解釈して生きてくことにする 笑

 

 

M12. PEPEパラダイス 

PEPEパラダイス

PEPEパラダイス

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 「イイじゃない」「Sprechchor」枠に入りそうな曲

 

この曲は感想言いだすとろくなこと言いそうに無いので少しに留める 笑

 

一言だけ…

前から思ってたけど、

隆太くん「目隠し」とか「束縛る」の好きなの?(やめろ)

 

あと、やっぱりうぶで純粋な子が好きそうで女性に対する理想像が高そうなのめちゃめちゃ山村隆太だなと思ったwww

 

M13. 虹の傘

虹の傘

虹の傘

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待望の尼川曲!

意外や意外のミディアムバラード

やっぱ結婚して柔らかくなったよなぁ…←

 

冗談はさておき、そもそも元気さんってスピッツが好きだったり、ゆずカバーをよくしていたと話すぐらい、ロックというよりアコースティックに原点がある人だと思うので、最初は意外だなと思ったけど、趣味嗜好にあった好きな曲が作れたのかもしれない。

 

歌詞は元気さんのオーダーを元に書いたというだけあって、隆太くんのわりにはあまり感情を書いてない情景にフォーカスしていて写真とか絵を見ているような感覚。

 

元気さんは雨上がりとオーダーしたし、確かに音の感じだけでいえば明らか私も雨上がりだと思ったけど、さすが隆太くん「絶対雨が降ってた」w

 

INTERROBANG TVとかでも思うけど感覚が常人じゃないんだと思う 笑

 

でも、雨が降ってる情景だからこそ、"束になって咲くから綺麗なんだな"という歌詞で紫陽花と色とりどりの傘が広がる景色が想像できた。

 

歌詞の中で実際の色の名前は出てこないのに色を想像させるの天才じゃない?

 

隆太くんの情景を描く歌詞すごく好きだから、こういうワンシーンに対して曲をつくることをこれからもしてほしいなと個人的には思う。

 

 

M14. HELP 

HELP

HELP

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復帰一発目のシングル表題曲。

生々しく休止前の声が出ない葛藤、休止中の感情を描いた曲なので、聴くたび苦しくもなるけど、それを越えた今をよかったとも思える曲。

 

一部撮り直しをしたというようにアルバムとシングルを聴き比べるとこの1年の隆太くんの成長が見える。

専門的なことはわからないけど、声の伸びとか発声の自然さとかが明らかに違うので素人の耳にわかる程成長している隆太くん、本当に尊敬する。

 

真面目で責任感が強くて、できない自分を責めて、でも弱さを見せたら負けだと頑張りすぎる人はたくさんいると思う。

 

頑張ることも大事かもしれないけど、人に頼ることも大事

 

隆太くんがそのことに気づいてくれたことも、信頼できる頼れる人達が周りにいたことも本当によかった…

 

この曲を聴いたとき辛い記憶を乗り越えた今が愛おしいという感情がより大きくなる未来であってほしい。

 

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…ふぅ

 

…これここまでたどり着いた人いる?笑(既に1万字越え)

 

まぁ自己満なのでwww

 

長くなったが、最後に何でこのアルバムがこんなに感慨深くて、愛おしくてたまらないかという話をしようと思う。

 

flumpoolというバンドは一人の人間のように夢や期待を抱き、挫折や葛藤を繰り返してきた。

 

幼馴染3人が遊びの延長上にやっていた音楽は、いつしか「音楽で生きていきたい」という漠然とした夢に変わり、誠司さんが加入することでバンドの未来への責任が生まれたもののうまくいかない現実に解散寸前。

 

そんなときに舞い込んだ最後のチャンス。

そこから運命の濁流にのまれるようにして、あっという間にデビューが決まった。

しかし、デビュー曲は自分達の曲じゃなかった。

 

当時のことを「悔しかったけど、いい曲だったし、当時そういう曲をつくることはできなかったから仕方ないと思った」とかずくんは話していた。

 

flumpoolは全員真面目で、現実的な人達だ。

悔しい思いを抱きながらも、デビューできる喜びもあったのだと思う。

 

デビュー後も全国ツアー、武道館、紅白とスターダムの道を一気に駆け上がる。

けれどこのことについても、flumpoolは自分達の思い描いていたバンドの売れ方と現実の違いに不安を覚え、周りの大人が用意してくれたステージが与えられ、実力と不釣り合いな自分達が立っているギャップに葛藤し始める。

 

それでも、目の前のファンのために、もう降りれない濁流にのみこまれながらステージに立ち続けた。

 

この当時の持ち曲である「Unreal」「What's flumpool」の音楽は上京前の曲や上京時に課題としてかずくんが作り上げた曲が多く、flumpoolという土台が出来上がったアルバムと言える。

青春の恋、故郷の景色、夢や希望、ライブで歌うことを考えて作られた曲。

経験というより想像して書いた曲も多いのだろうなという印象。

いずれもバンドサウンドではありながら、キャッチーで爽やかなポップスバンドという印象の原点である。

だから、flumpoolは王道のポップスバンドというイメージは間違いじゃない。

本人達がつくりたかった音楽もそういう音楽であったのも事実だと思う。

 

なので、この頃はレールに乗せられた違和感と自分達の実力への不安と闘っていたように思う。 

 

2枚目のフルアルバム「Fantasia of Life Stripe」になると、ところどころに葛藤が見え隠れし、自分達の経験を反映した曲が増える。

 

「東京哀歌」、「僕はここにいる」、「この時代を生き抜くために」等はまさにそうで、理想と現実とのギャップに葛藤しつつも、それでも夢や未来にまだ明るい期待と希望を持ち前へ進もうとするflumpoolを感じる。

 

一方で「君に届け」「two of us」といったflumpoolの恋愛代表曲ができたのも、この頃でありキャッチーなポップスバンドというイメージが世間的により定着していく。

 

3枚目の「experience」はこれまでの経験をコンセプトに作られたアルバムだが、この中の「Because I am」を発売したあたりからflumpoolは自己の主張を始める。

まるで人間の自我の形成のようなのだが、本当の自分は世間につくられたそれじゃない、あるがままの自分でいたい、自由でいたいと敷かれたレールを走ることに反骨精神を剥き出しにする。

「王道ポップスバンド」はその強烈なイメージから彼等を形容する言葉であり、彼等を否定する人達が使う皮肉でもあった。

その否定に対抗するように「王道ポップスバンド」の脱却を叫び始めた時期のように思う。

 

この後のベストアルバムまでは、かずくんの壮大な曲を作りたいブームがやってくる。

「強く儚く」「明日への讃歌」辺りがそうだと思う。

隆太くんも自己主張の願望から、その願望を叶えるため理想と違う現実を進んでいこうとする姿勢を描くようになる。

それに合わせてレール上に乗せられていた感覚であった彼らが自分達の作りたい音楽を思い描き、自分で歩く感覚を実感し始める。

 

この時期ぐらいまで右肩上がりで隆太くんの自信もバンドを引っ張ろうとする気概も大きくなっていたように思う。

 

葛藤や反骨精神から一歩進み始めた彼らは「flumpoolの音楽」というものを見つめなおし、「FOUR ROOMS」を発売する。

葛藤や反骨精神から無骨なロックサウンドを鳴らしたり、壮大なオケサウンドを作った彼等は原点に立ち返り、アコースティックな曲を製作した。

私としてはこれがレールに乗せられたこと、それに反発したこと、そういうのを全て乗り越えたように感じた。

 

そこから夏の単独野外を成功させるぐらいまではバンドとしても同じ方向を向きながら、より良い方向に進んでいるように見えたし、進んでいたと思う。

 

しかし、この頃から隆太くんの喉の調子が悪化する。

(これは私の感覚なので、それより前からかもしれない。)

ただ、野外後の屋根裏ツアーの感想は隆太くんの喉を心配するもので溢れていたので、私だけじゃなく多くの人が同じように感じていたと思う。

 

そのあとは、ある公演は悪い、今回の公演は大丈夫、そういう状態が続いていた。

 

4年前のアルバム「EGG」はそういう危機感と辛いながらも誰にも言わず、ずっと葛藤し続けた隆太くんの心のうちを叫ぶような曲が多いように感じる。

かずくんも病気というほどひどい認識でないにしろ、調子が悪い日が多いことはわかっていたと思う。

だからなのかはわからないが、音を重ねる重厚感のある曲が増え、エフェクトも使うようになり、ライブアレンジも同様だった気がする。

あれは弱音を吐いてくれない隆太くんへのかずくんなりのできることだったのかもしれない。

 

そして、「理想とした9年目ではない。だからここでRe:imageして想像する10年目を作りたい」と隆太くんが話したRe:imageツアーは残り4公演を残して中止。

 

突然の活動休止を迎えた。

 

思い返せば、喉の調子が悪いと感じたころから隆太くんは今まで以上に必死だった。

歌えない分、想いを飛ばそうと言わんばかりの伝えたい気持ちと熱量を感じた。

一生懸命伝えようとする姿勢には感動したけれど、ずっと苦しそうだった。

 

休止を経て、弱さを見せれず独りよがりで強がっていた隆太くんは、立ち止まることで周りの優しさに気付いた。

 

音楽の道を諦めなければいけないかもしれない局面で自分の未熟さを認め、受け入れた。

 

深刻な状況でも変わらずに自分を否定せずにいてくれるメンバーへの感謝が生まれた。

 

その上でできたメンバーとの関係性。

弱さを認めることで得た強さ。

ダメな自分を否定するのではなく受け入れ、よりよい未来へ進む覚悟ができた。

 

そうやってflumpoolという人格が成長したことで生まれた「Real」

 

ここで歌っているのは、現実を受け入れた上での希望や期待に膨らんだ夢なのだ。

 

非現実や空想ではない、確かにくるだろう明日を続けた未来にある夢なのだ。

 

夢や理想とのギャップに悩まされ、葛藤し続け、光が見えたと思い歩き始め、壁にぶち当たって絶望したflumpoolが歌うのはそれでも夢や希望なのだ。

 

王道ポップスを背負わされたかずくんがつくる曲は、ポップスに限らない自分が表現したい音楽「Real」なのだ。

 

音がシンプルになったのも、おそらく自信がついたからなのだと思う。

 

そういう確かな自分達の上に成り立つアルバムが「Real」なのだ。

 

flumpoolという人格の歴史を感じて、成長を実感するだけで涙が出るほど愛おしくなる。

 

だって、、、

flumpoolが楽しそうだから。

嬉しそうだから。

希望を胸に前を向いているから。

 

親が子供が自分の好きな道を歩き始めたときの気持ちとはこんな感じなのだろうか?

 

とにかく私が大好きな人達は、いろいろ悩んで好きな音楽をつくりあげた。

 

このことがたまらなく嬉しい。

 

"笑って泣いて歌って花になれ"

"自由や希望や夢は僕が思うほど 素晴らしいかな?輝いてみえるのかな?"

 

「花になれ」で送られた百田さんからのflumpoolへのエールや疑問は2020年に「Real」となって応えられたように思う。

 

少なくとも私から見えるflumpoolの自由や希望や夢は素晴らしいし、輝いている。